RCEPはベトナムに好機と課題もたらす=セミナーで専門家らが指摘

 ベトナムのハノイで先ごろ、東南アジア諸国連合(ASEAN)と、日本、インド、中国など6カ国が締結交渉を行っている東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に関するセミナーが開かれ、RCEPはベトナム企業に好機を提供すると同時に課題ももたらすと専門家らが指摘した。サイゴン・タイムズ紙(電子版)が伝えた。

 セミナーでベトナム商工会議所(VCCI)世界貿易機関(WTO)センターのグエン・ティ・トゥ・チャン所長は、RCEPが求める要件は包括的および先進的な環太平洋連携協定(CPTPP)や、欧州連合(EU)・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)といった新世代の自由貿易協定ほど厳格ではないと指摘。ベトナム企業がRCEP参加諸国の求める物品の追跡可能性(トレーサビリティー)要件を満たすことは容易で、ベトナムが強みを持つ産品の高い需要に応えることができると期待を示した。
 また、財務省国際協力局のファム・トゥアン・アイン次長は、物流や通信などのサービス市場もベトナム企業に開放されるほか、米中間の貿易摩擦の激化も輸出機会の増大につながるとの見方を示した。
 一方でチャン所長は、RCEP加盟国同士の競争が激化するとみている。チャン氏は、例えば日本への繊維や衣料品、靴、海産物の輸出で中国企業との競争になる可能性もあるとして、国内企業は製品、サービスの質を上げる必要があると訴えた。(時事)