安倍首相、アジア市場を重視=首脳級と相次ぎ会談

 安倍晋三首相は30日、東京都内で開幕した国際会議出席のため来日した東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国首脳らと相次ぎ会談した。首相が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向けた協力を確認。日本経済に陰りが見える中、首相には、ASEAN市場の高い経済成長力を日本に取り込む狙いがある。

 首相は30日夜、ASEAN首脳級が集った国際会議で演説し、ASEAN市場の重要性を強調。日中印やASEAN加盟国などによる東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉について「一気呵成(かせい)にゴールまで駆け抜けよう。新時代にふさわしい、野心的で質の高いものに仕上げよう」と早期妥結を呼び掛けた。

 首相はこの日、ラオスのトンルン首相との昼食会に臨み、シンガポールとベトナムの各副首相とも個別に会談。31日にはフィリピンのドゥテルテ大統領、マレーシアのマハティール首相らとも会う。首相は、トランプ米大統領の国賓来日を通じて日米同盟の強固さをアピールしたこの機に、アジア各国との結び付きをさらに強めたい考えだ。
 首相は各首脳級との会談で、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた連携でも一致。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談を目指す首相は、アジア各国の側面支援を得たい考えだ。(時事)