国産気象衛星、ベトナム輸出=防災支援、事業費200億円-官民

 日本の官民が、天気や気候変動の観測・監視、防災に活用する人工衛星をベトナムに輸出する方向で同国政府と最終調整に入ったことが16日、分かった。事業規模は200億円強。異常気象に伴う被害が世界的に多発する中、国際協力機構(JICA)や住友商事などが日本の技術と資金で、新興国の防災対策を支援する。

 住商が同国政府から近く受注し、衛星の製造はNECが担う。衛星の製造費用はほぼ全額をJICAが円借款で供与する。関係者によると、日本の人工衛星輸出はこれまで、通信衛星などでは実績があるが、地上の天気などを調べる地球観測衛星は初めて。

 輸出するのは、小型の地球観測衛星「ロータスサットワン」。経済産業省の支援を受け、NECが開発し、2018年1月に打ち上げた試験衛星「アスナロ-2」がベースとなる。総重量は約500キロと小型のため、日本の固体燃料ロケット「イプシロン」での打ち上げが可能だ。

 ベトナムでは近年、豪雨による水害などが多発しており、気象や環境を継続的に監視する人工衛星の導入を検討していた。計画では、まず1機体制で観測を開始し、増強の必要性が高まった場合は2機目の導入も検討する。(時事)