技術革新、自由貿易を推進=アジアの経済界が協力強化で一致-ハノイ

 【ハノイ時事】日本の経団連などアジア12カ国・地域の経済団体が17日、ベトナム・ハノイで「アジア・ビジネス・サミット」を開き、イノベーション(技術革新)や自由貿易の推進などで協力を強化することで一致した。ベトナム商工会議所(VCCI)のブー・ティエン・ロック会頭とともに、経団連の隅修三副会長(東京海上日動火災保険相談役)が共同議長を務めた。

 ロック会頭は会合後の記者会見で、「(さまざまな課題解決には)一つの国や産業分野だけでは十分に対応できない」と述べ、各国・地域が連携する重要性を訴えた。隅副会長は、技術革新を推進するためには国境を越えた広範な協力が重要だと指摘。自由貿易の推進にも言及し、「現在交渉中の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が包括的かつ高水準な内容で年内に妥結することを期待する」と語った。
 会合でまとめた共同声明は、革新的で持続可能な発展に向けて、「各国地域は開かれた政策枠組みを堅持し、デジタル技術革新が生み出す機会を探求する必要がある」と強調。技術の進歩を民間の事業活動のあらゆる分野に反映させていくべきだと呼び掛けた。
 米中貿易摩擦の長期化や保護主義的な動きが懸念される貿易問題では、「アジアの経済界は各国・地域に持続的な成長と繁栄をもたらす最善の選択肢として、自由で開かれた貿易の実現に全力で取り組む」と明記。環太平洋連携協定(TPP)の拡大に加え、RCEPの早期実現、世界貿易機関(WTO)ルールの見直しなどを促した。インフラ整備や人材育成などで協力を深める必要性も提起した。