南シナ海「懸念」を緩和=中国に配慮―東アジアサミット議長声明

 【バンコク時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)各国と日米中ロなど計18カ国の首脳らがバンコク近郊で4日に開いた東アジアサミットの議長声明が5日、発表された。中国が軍事拠点化を進める南シナ海情勢では、「懸念」の文言を盛り込んだものの、草案段階より表現を弱めた。

 今年の東アジアサミットは、トランプ米大統領が欠席しただけでなく、閣僚の派遣も見送ったため、中国の影響力が相対的に強まるとの見方もあった。表現の緩和は中国への配慮とみられる。
 声明は中国を念頭に、埋め立てなどに関する「幾つかの懸念に留意」と明記した。10月下旬時点の草案は「継続的な軍事化に対し、重大な懸念を表明」という厳しい言葉を用いていた。
 南シナ海の紛争防止に向けてASEANと中国が策定を目指す「行動規範」については、域外国の排除を狙う中国をけん制する「第三者の利益やすべての国の権利を害さない」という文言が削られた。 
 北朝鮮問題では、草案になかった拉致問題に言及し、「何人かの指導者が拉致問題の解決を含む国際社会の人道上の懸念に取り組む重要性を強調した」と記載した。