日本とベトナム、人的往来の再開協議=4カ国からの入国制限緩和へ

 茂木敏充外相は1日、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相と電話で会談し、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため講じている出入国制限の緩和に向け、協議を開始することで一致した。政府はタイ、オーストラリア、ニュージーランドを加えた計4カ国を軸に、緩和に向けた交渉を進める考え。実現すれば緩和第1弾となる。条件面での交渉の進捗(しんちょく)状況や今後の感染状況を見極めながら慎重に時期を探る。複数の政府関係者が明らかにした。

 ウイルスの国内への持ち込み防止と経済活性化を両立させるため、政府は当面、出入国を容認する対象をビジネス客や専門家などに限定する考え。対象国との間で、出入国時の相互の検疫対応を含む条件について協議を行う方針だ。ウイルス感染の有無を調べるPCR検査や抗体検査で、出入国時に「陰性」が証明されれば出入国を容認する案が検討されている。
 ベトナムなどの4カ国は既に国内でのコロナ感染状況が落ち着いていることから、緩和第1弾の対象国として浮上した。4カ国について、政府高官は「感染者が少ない」と指摘した。 
 一方、日本との経済的な結び付きの強い中国や韓国からは、既にビジネス交流の再開を望む声が出ている。ただ、政府は香港統制強化を進める中国や元徴用工問題などの懸案を抱える韓国を優先させれば、誤ったメッセージになりかねないと慎重だ。政府関係者は「政治的な理由から、両国を第1弾の対象とすることを見送る」と説明した。
 日本政府の査証(ビザ)の効力停止など現行の水際対策の期限は6月末。1日時点での入国拒否の対象は、111カ国・地域まで広がっている。(時事)