ベトナム第14期第9回国会は、8日、欧州連合との間で締結した「EU-ベトナム自由貿易協定(EVFTA)」と、「EU-ベトナム投資保護協定(EVIPA)」の批准決議を可決した。

写真㊤=EVFTA批准決議を採択するため投票する議員ら

採択には457人全員が出席。EVFTA は、94.62%の賛成多数で採択された。また、EVIPAは462人の出席者のうち461人(95.65%)が賛成して可決された。

国会は、政府に対し、各関係省庁や部門に採択を受けて必要な手続きを完了させ、広く通知するようもとめた。両協定は、手続き完了から30日に発効となる。

両協定の批准は、国際社会におけるベトナムの重要な役割と、ベトナムの地理的、政治的に重要なベトナムの地位を再確認させるとともに、ベトナムとEU双方の関係を大きく前進させることに貢献する。

これまでにEUが発展途上国と自由貿易協定を結んだ事例は少なく、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国としては、ベトナムが、シンガポールに続いて2カ国目となる。

EVFTAの発効により、両国間の貿易関税が撤廃されることになる。締結は、ベトナムの国内総生産(GDP)を、今後5年間の平均で2.18~3.25%増やし、また、輸出額を+12%増まで成長させると見込まれる。成長率はその後の5年間で4.57~5.30%増、さらに5年後には7.07-7.72%増に達すると期待されている。

ベトナムは2012年からEUとFTA交渉を進めてきた。