第41回ASEAN議員会議ハノイで開催 コロナ収束や経済回復で域内協力を

ASEAN議員会議(AIPA)の第41回総会が9月8日、ハノイで開幕した。「団結力のある即応性の高いASEAN地域」がテーマ。ベトナムのグエン・チー・キム・ガン国会議長が議長を務めたオンライン会議には、ベトナムのグエン・スアン・フック首相をはじめ、ベトナム共産党や政府関係者、ASEAN加盟各国の議員、大使らが参加した。

総会では、新型コロナウイルスの感染収束やその後の経済回復にむけての域内協力、東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)の年内批准を推し進めることなどで合意した。また会議の枠組み内では、AIPAの女性国会議員(WAIPA)や各国の若手国会議員らが、男女平等や女性の社会参加などについて議論する場が設けられた。また、政治、経済、社会問題などの分科会も開催され、環境保護や保健衛生の課題なども議論された。

ベトナムがAIPA議長となり、総会を開催するのは3度目となる。開幕にあたり、ガン国会議長は、「新型コロナウイルスが招いた複雑な状況のもと、会議がオンラインの不規則な形式で開催されるのは、AIPAの43年間の歴史のなかでも初めてのことだ。新型コロナの感染拡大と戦い、自国と域内の人々の幸福と協力のために前進し続ける加盟各国の政府と議会の努力と強い決意の表れだ」と語った。

また、グエン・スアン・フック首相は、開幕を祝うビデオメッセージを寄せ、「地域と世界の協力の原動力となるような力強いASEANの確立は、ベトナムの根幹であり、ベトナムが目指す将来像ともなるだろう」と語った。

また、「今回の会議は、人に目を向け、人を中心に据えている。強く、団結力のあるASEANコミュニティを実現するために、地域基盤に根差した思考で、みなさんが行動に取り組むであろうと信じている」と語りかけた。