ユネスコ認定ジオパークに ダクノン省の火山、洞窟群

無数の洞窟や滝が連なるダクノン省のダクノン・ジオパークがこのほど、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界ジオパークに認定された。ドンバン・カルスト台地ジオパーク(ハザン省)やノンヌック・カオバン・ジオパーク(カオバン省)に次ぎ、国内3番目の認定になる。

世界ジオパークは、国際的に価値のある地質遺産を保護し、人と自然の共生や持続可能な開発の実現を目的とする事業。世界ジオパークネットワークとの連携のもと、ユネスコ世界ジオパーク・カウンシルの勧告を経て、認定される。

ダクノン・ジオパークは、中部高原地方に広がる4700平方㌔㍍のエリア。約1600万年前の火山活動によって50%以上が玄武岩でおおわれ、世界最大かつ最高品質のボーキサイトやサファイヤの産出地となっている。一帯は多くの洞窟や滝が点在し、ユニーク地形を形成。地質学的、考古学的価値は高い。

また、肥沃な土地と洞窟があることから、古くから多数の集落が形成され、現在も約40の部族が多彩な文化、風俗を継承している。なかでも、ユネスコの無形文化遺産に登録されている祭祀と演奏「ゴング」(銅鑼)は有名で、こうした貴重な文化が存在することも認定理由の一つとなった。

エリア内には、クロンノー県の岩山を走る東南アジア最長の洞窟のほか、バンモ火山(クージュト県)やナムグレールー(ダクミル県)、エド族やノン族といった少数民族の集落、タズン国立公園、タズン湖など見所は多い。