外交がベトナムと世界の統合を加速 ブイ・タイン・ソン外相インタビュー

ベトナムの外交は、ベトナムが海外各国との関係を深め、拡大させ、重要な多国間関係におけるベトナムの役割をさらに重要にするために、重要な役割を担っている。ベトナム外務省のブイ・タイン・ソン外務大臣がこのほど、2021年の外交成果と、新しい年にむけての思いなどをメディアに語った。

-2021年の外交分野における主要な成果にはどのようなものがありますか?
ベトナムは2021年、二国間、または多国間の外交を精力的に、また効果的に展開した。多国間外交における党と政府の姿勢は、ベトナムが、国際社会の中での地位を引き上げ、威厳を保つのにおおいに貢献した。その一例に、ベトナムが国連安全保障理事会の非常任理事国としての役割を果たしたしたということがあげられる。ASEAN共同体の構築にも、責任をもって貢献した。さらには、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)でも、気候変動の課題に取り組む強い姿勢を示した。

経済的な側面を見ると、ベトナムは輸出を増大させ、海外からの直接投資(FDI)を増強させるために、パートナー各国との経済協力を維持拡大させた。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大下では、健康面やワクチン外交を推し進めたことで、ベトナムは国際社会からワクチンや医療機器、治療薬などの支援を得ることができた。また一方でベトナムも、新型コロナの感染の予防や制御、コロナ禍での安全な生活様態の模索などで、国際社会に貢献した。

文化の面でも、国のイメージを海外に紹介するための文化外交を促進した。同時に、海外在住のベトナム人同胞との関係を強化し、国家としての連帯を固め、国家の建設と発展のために人材を動員した。

―外務省は国家の発展や防衛の面でどのように取り組んでいく考えか?
第一に、外交面における重要かつ先駆的な力として、外交は、第13回党大会の決議内容の実現を促し、党と政府の外交政策とその方向性を広く発信していく考えだ。

第二に、ベトナムの主権と統一、領土の完全性を断固として守り、国民のために平和で安定した環境の維持に向けて効果的な取り組みを展開していかねばならない。社会経済が発展するために、必要な外部資源を動員し、ベトナムの国としての地位を高める考えだ。近隣諸国や重要なパートナー国、歴史的に関係の深い友好国とは重点的に外交を拡大し、関係を深めていくことも必要だろう。ASEANや国連、アジア太平洋経済協力(APEC)フォーラム、メコン地域協力などの、重要な多国籍組織でも、ベトナムがその役割を果たせるよう促す。

第三に考えられるのは、政治、経済、文化外交、外部情報を、海外におけるベトナムビジネスやベトナム同胞らの保護などの調整役としての役割だ。国内資源と組み合わせたり、国際社会に対する約束や協定を活用したりすることで、急速かつ持続可能な発展につなげる。また、党と関係部局の連携を図り、防衛と安全保障、社会経済外交分野の施策も、緊密に連携していく。

最後に、政治と思考、道徳のあらゆる面を重要視する、近代的で専門性に富んだ外務省を構築することも、重要課題の一つであると考えている。

党と国家の指導のもと、ベトナムは国家としての連帯を促し、愛国心と自立を高めている。過去1年間の成果に加えて「ドイモイ」を推し進めてきた35年間の結果によって、ベトナムの社会経済は回復し発展へと向かっていると考えている。包括的かつ広範な国際統合を促し、今後も、第13回党大会で掲げたビジョンや発展目標の実現に貢献していきたい。