ベトナム、国際定期便を2年ぶりに正常化 15日から

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、大きく運航が制限されてきたベトナムの航空業界だが、ようやく、あらゆる側面でコロナ前と同程度の水準での運航を再開させる準備が整った。ベトナム民間航空局(CAAV)が13日、運輸省のレ・アイン・チュアン副大臣に、15日からの国際定期便の運航正常化を報告し、正式に発表した。

ベトナム当局は今年1月1日、日本や米国、タイなど9カ国との国際定期旅客便を、一部制限を残しつつ再開。チュアン副大臣は、CAAVに対し、1月に再開された一部の国際線定期便に加え、新型コロナの発生前にすでにベトナムへの直行便が開設されていた国の航空管理機関との間で、定期的運航の再開について話し合うよう指示しており、15日の制限解除が実現した。

今回の措置に、ベトナム側から航空路線の再開を提案していた9つの国・地域のうち、中国を除き、すべてが合意を示した。タイの航空当局とは交渉を重ねた結果、「互いに制限のないかたちで定期便運航の再開をする」ということで合意したという。

新たな状況への安全で柔軟な適応を確実なものとし、感染症の抑制と制御を効果的に行うためにも、運航本数や対象都市は当面は、新型コロナの流行前と同等にとどめる考え。運航本数も、いきなり元に戻すのではなく、今後、徐々に増やしていく予定だという。

関係当局の高官によると、運輸省はCAAVに対して今後、定期便正常化後の2月の国際線運航の状況について報告を要請。運輸省はこのデータを分析し、報告書をまとめて首相に提出する。

さらに今後近い将来において、中東やトルコなど、これまで定期便のなかった国々へも、「新規就航の可能性が開かれる」とCAAV幹部は期待を示す。国際路線の正常な運航再開について、ファム・ミン・チン首相は、「3月30日より遅くなることのないように」と方向性を挙げていた。

ベトナム保健省は、海外からの渡航者のうちワクチン接種済みの者は3日間、未接種者は7日間義務付けている強制隔離については、当面継続するという。