ニュージーランドのオークランド大学は、ベトナム人学生へ向けた数々の教育イニシアチブを提供している。その一例が、ベトナムスタディハブやベトナムエクセレンス奨学金であり、そして最新のものでは、ホーチミン市工科大学(HCMUT)とのパートナーシップがある。

最近行われたMOUの調印式で、オークランド大学とHCMUTは、研修、研究や学生と職員の交流のほか、学部と大学院の連携に関する長期的なパートナーシップに合意した。これは、オークランド大学理学部のコンピューターもしくはデータサイエンスのプログラムに、HCMUTの学生が編入学できる機会を提供する。このパートナーシップは、ベトナム人学生に経済的な利益をもたらすだけでなく、世界的な教育を経験できるチャンスを与える。

ニュージーランド貿易コミッショナーで、在ベトナム総領事のジョセフ・ネルソン氏は、「ホーチミン市工科大学とオークランド大学という、それぞれの国を代表する機関が連携することを大変嬉しく思います。こうしたパートナーシップは非常に重要で、学生のために新しい進路と機会を創出し、両者の関係が深まることを期待しています」と述べる。

パートナーシップによって、HCMUTでコンピューターサイエンスを専攻する学生は、ニュージーランド最大かつ最高レベルの教育機関で、自身の学習や研究を高めることができる。コンピューター・データサイエンスのプログラムに参加する学生らは、それぞれの分野に貢献し、世界的に認められた最も優れた研究者の1人の授業を受けることになる。

学部では「2+2方式」が採用され、HCMUTでコンピューターサイエンスを専攻する学生は、同大学で2年学んだ後、オークランド大学理学部(コンピューターサイエンスもしくはデータサイエンス専攻)に編入し、さらに2年学ぶと、オークランド大学から学士号が授与される。

一方、大学院は、HCMUTの修士課程でコンピューターサイエンスを専攻する学生は、1年後にはオークランド大学へ編入でき、さらにニュージーランドで1年間学んだ後、データサイエンスもしくはデジタルセキュリティの修士号を取得できる。

オークランド大学戦略担当副学長のエリック・リサンダー博士は、「オークランド大学は、国際的なパートナーシップを非常に重視しています。こうした連携は、生徒や職員の流動性や知識の移転にプラスの影響をもたらすだけでなく、世界的なイノベーションを促進し、組織の異文化間アイデンティティを支援するものであると考えています。こうした理由から、私たちの大学と同様に、学習者や地域の発展の支援に貢献しているホーチミン市工科大学と、長期的、互恵的なパートナーシップを構築できたことを嬉しく思います」と語った。