ハノイ市などが、「絡まったスパゲッティ」と揶揄される空中に張りめぐらされた無数の電線やケーブル類を撤去する工事を始めた。機能していない電線や老朽化したケーブルなどを撤去して安全を確保し、都市景観を整えるねらいだ。

工事はベトナム電力公社(EVN)ハノイ支社とハノイ市建設局、ハノイ市IT通信部門が共同で実施。3月以降、順次工事を始めている。

今回、空中の電線などが撤去されるのは、ハノイ市のバーディン地区、ドンダー地区、ハイバーチュン地区を中心とする約200カ所。EVNハノイと行政当局が協力し、危険な電線やケーブルを取り払い、街頭照明システムの送電線や通信ケーブル類なども含め、景観に配慮して再整備するという。

ハノイ建設局はEVNと協力して人民委員会に、空中ケーブルの撤去を行う対象道路の一覧を提出し、人民委員会の承認を求めていた。今回、EVNによる撤去工事の対象となったのは97本の通り、ハノイ建設局の工事対象は3本の通りで、工事は9月まで順次行われる。

昨年の上半期にも同様の工事が行われ、EVNハノイが46カ所、ハノイ市当局が45カ所の電線再整備を行った。また、ホアンキエム区人民委員会も独自に旧市街などの通り70カ所で電線ケーブルを撤去している。