ベトナムのグエン・スアン・フック首相は今月上旬の政府定例会議で、ベトナムの観光産業発展のため、政府の観光発展行動計画を精査して法的枠組みを早期に完成させ、実行に移すよう、文化・スポーツ・観光省に指示した。海外向けの観光促進を進める一方で、旅行違反行為の監視などにも力を入れる。
写真㊤=政府定例会議で関係省庁に観光強化の指示を出すフック首相
フック首相は、5月のベトナム経済や社会情勢の分析報告をもとに、観光にとって追い風であると判断。会議では、インフレが引き続き制御され、5月の消費者物価指数(CPI)が先月より0.53%下がっていること、海外直接投資(FDI)が継続的に誘致できていることなどのほか、サービス業や観光業の順調な成長、企業の課題解消などを具体的な利点としてあげた。
観光促進に関する政令24/CT-TTg号では、6月じゅうに、文化・スポーツ・観光省と財務省が協力して観光促進計画の補足案を作成し、首相に提出するよう求めている。また、海外向けにベトナム旅行をPR発信し、海外からの観光客誘致を強化することや、2017年に外国人観光客を現在の1300万人から1500万人まで引き上げる目標などが盛り込まれた。
また、ベトナムへの観光客が多い国を対象としたビザ免除の拡大も検討しており、電子入国ビザの発行も引き続き展開する。一方で、観光関連企業などの違法行為についても監視を強めることなども盛り込まれた。
ベトナム統計局によると、5月にベトナムを訪れた海外からの観光客は約100万人。2017年1~5月の5カ月間の累計は約530万人に達しており、前年より30.8%増となっている。
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VNLオリジナル 2013年9月01日