2014年のベトナム経済の予測や対策について考える「景気見通しと政策展望セミナー」に参加した経済専門家によると、ベトナムの国内経済は目に見えて回復しており、長期的な成長サイクルを後押しする、よりアクティブな景気対策が必要だという。

商工省広報局の、ル・コック・プオン氏は「ベトナムの貿易黒字は、ほとんどが海外直接投資(FDI)の分野に関連し、外貨保有高の増加は為替にも依存している。そして、利子は市場原理よりむしろ政府の介入によって下がっている。さらに、政府の介入にもかかわらず、不動産は停滞したままで、不良債権が残っているのも大きな問題だ」と話す。

2012-2013年のベトナム経済が、わずかながらも成長しているというプオン氏の見方に対しては、ベトナム経済政治研究所(VEPR)のグエン・ドク・タン博士も、同意している。とりわけベトナムの主産業である建設サービス業は近年、少なくとも10%の成長を遂げるなど、民間部門の成長は目覚ましいとしている。

ただし、経済管理局(CIEM)のボ・トリ・タン博士は、「国有企業においては、財源が不十分なことなどから、十分な改革が進んでいない」と指摘している。