ベトナム初の国産自動車メーカー、ビンファスト社を傘下に持つビングループが、スマホなどのアプリを活用してヘイリング(配車送迎)サービスを提供する「ファストゴー(FastGo)」社にビンファストの小型自動車「Fadil」を提供する業務提携を結んだ。両社が22日、発表した=写真。

ファストゴーはベトナム初の地場企業による配車サービス。今年6月に、スマホアプリを活用したサービス提供を開始した。すでに、全国に100万人以上の利用者と10万人の運転手がいるという。ミャンマーやインドネシア、シンガポールに進出するなど国際展開もしており、今年年末までにはタイでもサービスを始める。

今回の業務提携により、ファストゴーの運転手は、月に900万ドン(約386ドル)でビンファスト車をレンタルしたり、20%の頭金で分割購入したりできるようになるという。現状の乗車割引は最大でも20%引きだが、利用者が「Fadil」への乗車を指定した場合は、40パーセントの割引とするなど、利用者にもメリットがある。

ビンファストの自動車採用は、当初はハノイ、ホーチミン、ダナン市の3市限定で、150台を導入予定。ファストゴー社のグエン・フー・トゥアット最高経営責任者(CEO)は、順次、他の地域・都市へも拡大するほか、セダン車など、ビンファストの他の車種の活用も検討していると述べた。