チュオンハイ自動車(Thaco=タコ)は、自社のバス製造工場の整備に総投資額2兆1000億ドン(約9450万ドル)を投入すると明らかにした。韓国の現代(ヒュンダイ)自動車と提携し、欧州の排ガス基準に適合したバスの生産を目指すという。

計画によると、ヒュンダイ自動車との共同プロジェクトでは、小型バス1万2000台、大型バス8000台の年間計2万台のバス生産を目指す。製品は国内に供給すると同時に、ASEAN(東南アジア諸国連合)に輸出する。将来的な欧州での販売も視野に入れ、製造するバスはヒュンダイからの技術供与を受けて、排気ガス規制「ユーロ5」に適合したものとする。

また、このプロジェクトの一環として、タコ社はヒュンダイ製小型バス「H350」用の部品やスペアパーツの製造委託を受注。ベトナム南中部クアンナム省のチューライ開放経済区にある自社工場で製造を始める。

H350のバスは2015年半ばからヨーロッパ各国への輸出向けに、トルコで製造されていた。タコ社では部品の製造を足がかりに技術力の向上を目指しており、同社幹部は、「ヒュンダイ社との提携により、将来的にはアセアンや欧州各国へと製品の販売を拡大したい」との考えを明かした。

クアンナム省人民委員会は、「プロジェクトの実現は、『2025年までの自動車産業発展戦略および2030年までの発展ビジョン』のもとでベトナムの自動車業界や関連の裾野産業の発展を大きく助けることになる」と期待を示す。

タコ社は2006年に敷地面積が約15ヘクタールに及ぶチュオンハイ自動車チューライ工場を開設して以来、乗用車の生産や研究開発にあたってきた。ベトナム国内の右肩上がりの需要に応えるため、同社は2011年6月にチューライ・チュオンハイ自動車工業団地にバスの組み立てラインを設置。年間約3000台のバス生産能力を誇る。

同社の研究開発部門も、部品の国内での調達率を40~46%として生産した「ベト・タコ」ブランドのバスのデザインや生産に成功するなど、成果を納めている。

2015年には1年間で1908台だったタコ社製バスの販売台数は、2016年の1~8月ですでに2033台を越えた。