コメの輸出が好調だ。政府は、市場拡大のチャンスとして、コメの輸出を奨励。同時に国内の安定供給や生産者の保護など、食の安全保障に向けた連係を呼びかけている。
写真㊤=輸出が好調なベトナムのコメ。市場拡大への期待も高まる
ベトナムは今年1-7月、推計で前年同期比18.7%増の483万㌧、金額にして同29.6%増の25億8000万㌦(約3770億円)のコメを輸出した。内訳は、香り米(タイ米)ともち米、高品質の白米が主で、輸入先は主に東南アジアだが、欧州市場も30%の伸びとなっている。
水田の広がる南部メコンデルタの最大都市、カントー市。このほど開かれたコメ輸出管理会議に出席したグエン・ホン・ジエン商工相は、「生産者と輸出業者にとって今、まさにコメの生産と輸出を伸ばすチャンスだ。輸出市場拡大と世界市場におけるベトナム産コメの地位向上の好機ととらえるべきだ」と強調した。
カントー市で開催されたコメ輸出管理会議であいさつするグエン・ホン・ジエン商工相(Phuong Thao)
一方で、国家の食糧の安全保障の確保に向けて、生産者と売買業者の緊密な協力や、安定供給を維持しながら過当競争を予防するため、売買業者の連係を図る適正な仕組みづくりが必要だと訴えた。
北部食糧総公社と南部食糧総公社に対しては、食の安全保障を維持するため、政府規定に沿ってコメの備蓄、購入を維持するよう、また、ベトナム食品協会(VFA)に対して、商工省の関連部門や他の省庁との連携を強化するよう呼びかけた。こうしたなか、商工省では、国内の安定供給と価格安定に向けて、市場のモニタリングをするよう関係部局に指示した。
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VNLオリジナル 2013年9月01日