世界的格付けガイドで知られるミシュランはこのほど、ベトナムで初となる「ミシュランガイド ハノイ ホーチミンシティ」を発表した。日本人が料理長を務めるハノイの鉄板焼き店、ヒバナ・バイ・コーキ(Hibana by Koki)など4店が星を獲得した。ベトナム料理の国際的な普及につながると期待が集まっている。
写真=ストリートフードを高度に洗練させたアナン・サイゴンの料理。味覚と香りのハーモニーが、高く評価された(Photo courtesy of Anan Saigon)
他の3店はハノイのジア(Gia)とタム・ビ(Tầm Vị )、ホーチミン市のアナン・サイゴン(Anăn Saigon)。ヒバナ・バイ・コーキは、ホテル地下にあるカウンター14席のこぢんまりとした店。シェフを務めるのは日本人の山口博史さんで、沖縄ゆかりのブランド子牛料理が自慢という。
一方、ジアは、伝統料理からインスピレーションを得た季節感あふれる料理が評価された。シェフのサム・チャンさんは、ミシュランのヤングシェフ・アワードも受賞した業界期待のスターシェフだ。一方、タム・ビは、シックなアンティーク家具が並ぶ古民家を改造した店舗で、北部ベトナム料理をメーンに中部、南部の料理を組み合わせて提供する。
米国系ベトナム人のピーター・チュオン・フランクリンさんによる洗練されたストリートフードで知られるアナン・サイゴンは、これまでにもベトナムズ・ベストレストラン2021など数々の賞を受賞してきた。ハノイで開かれた式典で、フランクリンさんは、「レストランの経営は決してたやすいものではない。6年前にオープンしたときは、半年間一人も客が来なかった。ようやく今、自分の味が受け入れられるようになった」と話した。このほか、ビブグルマン(コストパフォーマンスが高く、良質な料理を提供する飲食店)として、ハノイの13店、ホーチミンの19店が選ばれた。
ミシュランガイドのグウェンダル・プレネック・インターナショナルディレクターは、「ベトナム初のガイドを発表することができて非常に光栄だ。今回は、始まりに過ぎず今後、さらに多くのグルメスポットが発見されると確信している」と話した。
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VNLオリジナル 2013年9月01日