ベトテルが新データセンター ハノイに国内最大級

ベトナム最大の移動体通信事業者で国防省傘下の国営企業、ベトテルがハノイのホアラック工業団地で建設を進めてきた国内最大級のデータセンター=写真=が完成した。平均的なデータセンター容量の3倍の誇り、最新の人工知能(AI)にも適合した仕様としている。

同社のタオ・ズック・チャン会長兼ゼネラルディレクターは「全23万サーバー、8万1000平方㍍の床面積、1万1500のデータラック(棚)、87メガワットの規模を有するデータセンターは、世界的レベルのデータセンターに匹敵する」と強調した。

環境面にも配慮し、エネルギーのマネジメントや環境負荷、従業員の衛生管理など数多くのグリーン認証を取得。電力消費の30 %を再生可能エネルギーでまかなう初のデータセンターとなる。
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完成式典で、グエン・マイン・フン情報通信大臣は、「データセンターへの投資は、新たな成長に向けた新たな形の投資だ。デジタル経済においてデータは最も重要な資源で、将来的には国家の富を計るものさしとなる」と指摘。「ベトナムを国際的なデジタルのハブとするうえで国家的なデータインフラのしっかりとした展望が必要となっている」と語った。そのうえで、「最高度のセキュリティーを備えた安全で信頼できる新しいデータセンターは、個人データを守るうえで重要な役割を担うことになるだろう」と期待を寄せた。

同社は今後もデータセンターへの投資を継続。2025年までに10兆ドン(約630億)を追加投資して1万7000データラック、さらに30年までには40兆ドンを追加し3万4000ラックまで規模拡大する予定だ。