新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、インターネットネットバンキングでの預金に、通常の窓口取引よりも高い金利を設定する動きが銀行に広がっている。感染防止への意識の高まりもあり、対面型の窓口業務から、人を介さないネット利用へのシフトが加速しそうだ。

写真㊤＝エクシムバンクの窓口風景。インターネットバンキングでの預金に有利な金利を設定している

6カ月未満の短期金利は、ベトナム国立銀行よって年4.3～4.75％を上限と定められており、一般的には窓口もインターネットバンキングも差はなかった。

ところが、ここにきて窓口など従来の取引よりも、インターネットバンキングに有利な金利を設定する銀行が登場。テクモバンクはインターネットバンクによる預金について、通常の窓口取引より0.45％、SeAバンクは0.4％、ACBは0.25％、BIDVは（0.2 ％、それぞれアップする対策をとった。

金利の差は、6カ月以上のなると、より明白だ。4大銀行の一つ、ヴィエティンバンクは預金期間にもよるものの、インターネットバンキングによる預金に、従来の取引よりも年0.3％有利に設定。民間の合資銀行のサイゴン銀行やナムア銀行も、6カ月と12カ月の定期預金に従来の預金より0.9～1.2 ％高い8.03～ 8.66％の金利を。OCBやベトア銀行、ベトバンクなども6カ月の預金に7%を超える金利を設定した。

このほかもSeAバンク(6.2％)、ACB商業銀行とベトナム海運商業銀行(6.7 ％)、ベトナム国際商業銀行（6.8％）も追随。中でも際立っているのがエクシムバンクで、6カ月定期の年金利で銀行中最大の1.4%の差をつけた。こうした業界の動きは今後、さらに拡大しそうだ。