がんばれ受験生 News Linerオリジナル 清風中学校・高等学校 平岡宏一校長インタビュー「冬休みの過ごし方」

 

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Liner(ニュース ライナー)が毎週、お届けしておりますラジオ大阪(OBC 1314kHz)の情報番組「朝かつ」(日曜午前7時20分スタート)。番組に登場して頂いたゲストの皆様のお話を掲載します。

今回のゲストは、清風中学校・高等学校 校長 平岡宏一先生。受験生の「冬休みの過ごし方」についてお話を伺いました。

 

――今朝のお客様は、清風中学校・高等学校の校長先生でいらっしゃる平岡宏一先生です。先生よろしくお願い致します。お忙しいのに本当にありがとうございます。
前回は校長先生に夏休みの過ごし方について、大変貴重なアドバイスを頂きました。今回、受験生にとって大切な『冬休みの過ごし方』について先生にお話をお伺いしたいと思います。宜しくお願いします。

宜しくお願いします。冬休みはわずか3週間ばかりですが、この冬休みに受験生は最も力をつけます。それは間違いありません。私がかつて現場で教えていた時、世界史を教えていましたが、100点満点のテストで20点くらいしか取れない生徒がおりました。市大(大阪市立大学)の経済学部を目指していたのですが、数学は良くできました。彼が2学期の終業式の時に私のところに来て「このままだったら自分は市大の経済は無理だと思います」「世界史が不得意なので」のようなことを言いました。僕は彼に、当時山川出版社から出ていた「世界史への道」を取り上げて「ともかくこれを最初から最後まで3回やりなさい」そして「出来たところには印をつけて、出来なかったところにも印をつけて、その印に注意しながら最初から最後まで3回やりなさい」という話をしました。

そうしたら、なんと彼はセンター試験で83点取ったんです、100点満点の。今まで一回もそのような点を取ったことがなかったのに、です。このことは僕にとっても非常に勉強になりました。というのは、”最後の最後”に受験生は、これだけの”爆発的な瞬発力”を出せるんだな、という勉強になったんです。ですから、最後の3週間だからと言ってもうダメだと思わずに、最後までベストを尽くしていくことが大切だと思っています。

――前回の夏休みの過ごし方についての放送を聞いて頂いた方はご存知だと思いますが、なぜ校長先生に来て頂き、このような入試についての具体的なお話を伺っているかといいますと、清風中学校・高等学校では平岡宏一先生が自ら先頭に立って生徒さんたちの進学指導・進路指導をなさっているからです。先生、冬休みの3週間って生徒さんたちはやはりそんな爆発的を発揮できるのですか。

そうですね、爆発的に伸びます。それまでの蓄積もあるんでしょうけども、爆発的に勉強できます。先ほどの生徒は83点取って志望校だった市大の経済学部に合格しました。
他にもですね、この生徒も良くできた生徒で京都大学の農学部へ行きましたが、センター試験は実は京都大学では傾斜配点があり、特定の科目だけはすごく得点が高くなるんです。この生徒の場合は京都大学農学部を受験し国語と世界史を重点にしたのですが、彼は国語のセンター試験の過去問を30年分解いたというのです。

――30年分は京都大学の過去の問題ですか。

京都大学でなくセンター試験の国語の過去問30年分です。さらに予想問題集1冊をやり、世界史に関しても予想問題集を3冊やったというんですね。これを冬休みの間に終えたということですが、やはり追い詰められている部分もあるし、モチベーションも高いということで、より凝縮した勉強ができるのが冬休みです。これからの時間、まだまだ逆転することが出来る時間です。そういうふうに思っています。

――追い詰められているっていうのは、言い換えれば、「目標を達成したい」「志望校へ合格したい」という気持ちですね。それが爆発力に繋がっているんですね。

そうですね、爆発力に繋がっていると思いますね。

――ということは「最終的にここに行くんだ」という志望校への思いは大切ですね。

そうですね、志望校を下げるかどうかというのは、無理な場合は別ですが、可能性がある場合は、例えば学校の担任の先生やあるいは塾の先生から、「(志望校を)下げたらどうだろうか」というアドバイスを受けるまで、やはり高い志望校を維持するべきですね。
志望校を落とすと、結局勉強のスピードとか勢いとかが落ちてしまいます。その結果、(目標を)下げた志望校にも受からなかったケースもあります。

――結果的に「楽をする」ということに繋がってしまう、ということでしょうか。

最後まで攻めて行く必要があると思います。受験は絶対にそうですね。

――これからの時期、具体的にはどのようなことをすれば良いのでしょうか。

ひとつは、過去問をたくさん繰り返すということが大切だと思いますね。

――過去問ですか、さっきの30年分というのはすごいお話でした。

これは冬休みだけに限りませんが、例えば、この生徒は東京大学に進学した生徒ですがなんですが、この生徒は東大の2次の問題の英語・物理・化学という自分が得意ではない問題を、25年分解いたといいます。数学も10年分やったと聞きました。ある意味で量をこなさないとだめなんですね。というのは、試験では当然とも言えますが、問題を全て出来るというわけではありません。学校の先生や模試試験を行う会社が作成しているわけではないので、“難しすぎる問題”も出るわけです。例えば、問題を解く練習をやっている際はどの問題も一生懸命解いていく必要があるのですが、試験の本番では、「この問題は回避して後で解こう」「この問題は先にかからなければいけない」という、問題の取捨選択、それこそ「選択と集中」ではありませんが、そういうことをする判断も学力ですから。その学力とか感覚をつけて磨いていくためには、やはりたくさん、実際に時間を計りながら過去問を解いていく必要があります。そうして精度を上げていく必要があります。

――時間の計測など、正確なシミュレーションをする必要があるんですね。

そうですね、そういう練習を自分でしていく必要がありますね。この冬休みくらいからセンター試験対策・中学受験・高校受験の問題を意識した勉強を本格的にやっていかないといけないですね。

――先ほどおっしゃった志望校を大切にする、その思いが大きな力を発揮できるということは、大学も高校も中学校も同じでしょうか。

まったく一緒ですね。ですから志望校を落とさないということが大切です。何度も言いますが、志望校を安易に落としてしまうとモチベーションが下がってしまい、結果的に落とした学校にも受からない…。ということがあり得ます。。

――清風中学校・清風高校に入学したいと行きたいという方は、これからも頑張っていかないといけないですね。

そうですね、最後まで可能性を信じて、一番最後まで頑張って頂きたいですね。さっきも言いましたが、20点しか取れていなかった生徒が、センター試験で83点取れるわけですから、大学入試でさえもそうですから、中学受験・高校受験であれば、そのようなことがもっと起こって当然ですね。

――大変貴重なお話をありがとうございました。来週は清風高校・清風中学校の教育方針について、詳しくお伺いしたいと思います。本日はありがとうございました。