ベトナムにおける石油精製プロジェクト ビンディン省長へのインタビュー③

Vietnam News Liner(ベトナムニュースライナー)は、経済・投資セミナーのため来日されたベトナム ビンディン省のレ・フー・ロック省長に単独インタビューを行いました。
その内容を掲載いたします。

――今回の日本訪問で、日本の企業にどのようなメッセージを伝えましたか。また、日本の企業に望む事は何ですか。タイからの大きな投資は先ほども伺いましたが、日本以外の国々からビンディン省への投資や進出の申し込みなどについて可能ならば教えて下さい。

ビンディン省は工業開発・サービスの開発において一定の成果を収めたと考えます。しかし、その成果はまだ限られているとも思います。省は前と比べてインフラの整備、生産能力、労働力の質において進歩したと考えています。現在のビンディン省の経済構造は、農業中心から、裾野産業の開発、ハイテクの産業の開発、グローバル(世界基準)の生産チェーンに参加できるという方向に発展しています。各種のインフラ、例えば交通インフラや技術インフラも整備できたと考えています。

――経済発展の方向性についてきちんと定められて、それにむけて交通などの社会インフラであったり技術インフラについて整備している、そして、その一部はすでに完成しているということですね。

そうですね。十分に整備出来た、という部分はあります。

ビンディン省は、日本の企業、現在と将来に進出することに十分対応できると思います。また、日本の企業の皆さん、ビンディン省に進出するのは良い時期であり成功の可能性があると考えます。

日本は先進工業国、近代的な国です。日本人と日本の企業は、以前からベトナムにとって「親しい存在」です。私は日本を訪問して日本人の皆さんと交流し、ビンディン省への投資や企業進出のご紹介をしてきました。私の仕事はとても重要だと考えています。日本の経済組織、日本の企業の皆様から、日本人の良いところ、良い制度、科学的で効果的な生産方法などを学ぶ事は大変勉強になります。また、先進的な設備・機械・技術を見学する事もできます。その経験を活かして、ベトナムの生産に応用し、一歩一歩生産効率の向上、品質の向上、製品の競争力の向上を図りたいと考えています。ビンディン省内の企業の皆様の国際統合および発展の要求に応える事が出来ると思います。

現在、ビンディン省全体では外資系の企業が50社、登録別で16.05億ドルです。工業・サービス・観光の分野にも広がっています。日本企業以外にアメリカ・中国・韓国・インド・ロシア・フランス・タイ・シンガポールなどの企業の方々がいます。特に工業部門では、ロシアのバス組み立てのプロジェクトがあります。このプロジェクトの登録額は、10億米ドルに上ります。食品加工の分野では、ビンディン省の砂糖工場の拡大プロジェクトにインドの会社が進出した事例があります。その生産能力は1日でサトウキビ5500トンです。さらに家畜などの飼料の生産でも、複数の会社が進出しています。例えばPROCONCO, NEW HOPE, GREENFEEDなどです。

潜在性能力、有利な地性学的なロケーション、国と省の開発の方向性、都市誘致政策、また行政改革などによって、ビンディン省は日本企業をはじめとする外国企業の皆様にとって魅力的な進出先になり得ることを期待しております。