都市部では”飾り物”?…ベトナム伝統の籐の帽子

社会が発展していく中で、伝統的な物に変化が生じることがあります。ベトナムの都市部では籐の帽子の存在に変化がみられます

昔から、ベトナムの人々の生活、特に農村では「ノンラー」(nón lá)という三角形の帽子は、女性にとって欠かせない物の一つです。「ノン」を被った女性たちの姿は、現在もベトナムの農村や田舎では良く見かけます

しかし、都市部では、たまにお婆さん方が被っているのを見かける程度。特にヘルメットの着用を義務付ける規則が出来てから、あまり見なくなりました。

外国の方々にとっては“珍しい帽子”というイメージがあるでしょうが、都市部においては、ノンは「飾り物」か「子供のアクセサリー」になったように思います。

ノンは伝統的な踊りには使われています。ハノイの旧市街ではたまに、自転車に籐製品を乗せて販売する姿を見かけます。ノン以外にも籐製品が売られています。籐で作られたかごなどは家庭用品として使われています。

最近、都市部の伝統的な市場では、籐の帽子などは売られていません。しかし、旧市街では見つけることができます。この辺は、外国人観光客が多く、ベトナム訪問の記念として、籐の帽子を買い求めることが多いからです。