アジア開発銀行（ADBはこのほど、2022年のベトナムの経済成長率の予測を7.5%に引き上げた、と発表した。これまでの成長率の予測は9月末に発表された6.5%だった。

また、インフレ率についてADBは3.5%に下方修正した。

世界的に経済の不確実性が取りざたされる中で、ベトナム経済は好調で、貿易は成長を続けており、消費と観光も力強く回復している。

しかし、ADBの報告書は、経済の見通しに対するリスクが増大している、との認識を示し、貿易は成長を続けているが、ベトナムの輸出に対する世界的な需要は縮小する兆候が見られる、と指摘。ベトナムの主要な貿易相手国が弱体化する恐れもあるとして、2023年のベトナムの経済成長予測を9月に発表された6.7%から6.3% に下方修正した。

　　　　　　ADBは2023年のベトナム経済成長率は6.3%と予測した

ADBはその他にも、発展途上にあるアジア太平洋地域ではインフレ率が2022年4.4%（従来予想4.5％）に下がると予測する一方、エネルギーと食品価格のインフレが長期化するとの予測から2023年のインフレ率は4.2%（従来4.0％）に引き上げた。