外国人観光客が約7割 ハノイの周遊バス、好発進

ハノイ市中心部を周遊する観光バス「ホップオン・ホップオフ・ハノイシティー」の運行が始まって約半月が経過した。オープンデッキから街を見下ろす新鮮さや、乗り降り自由の使い勝手のよさなどがうけ、乗客は日増しに増加しつつあるという。真っ赤な2階建てバスは、街の新たな名物となりそうだ。

写真㊤=30カ所の人気の観光名所を周遊する観光バス「ホップオン・ホップオフ・ハノイシティー」。13カ所のバス停で自由に乗り降りできる

運航会社などによると、これまでのところ、乗客の65~70%を外国人観光客が占め、値段の最も安い4時間利用券が最もよく売れており、全体の7割を占めているという。

地元のホアンマイ地区から来たフォン・ミンさんは、「ハノイの街を2階席から見下ろすことができて、とても楽しい体験だったわ。安全運転で、無料の水や帽子のサービスもあって設備もきれい。運転手とツアーガイドも、温かくもてなしてくれたわ」と満足した様子。

日本から来たという観光客は、「観光バスはよく利用するが、こんなのは初めて。2階のデッキからホー・チ・ミン廟を見ることができて満足」。ニュージーランドから来たブルース・シランさん夫妻も、「とても便利で、行きたかった名所を効率的に見て回ることができた」と話していた。

一方、運行が始まったばかりとあって、細部において改善を求める声も。「暑さ対策のために空調ファンをもっと増やしてほしい」「図や説明が窓の外の観光地とマッチしていない」「運賃をもっと安くしてほしい」との声も寄せられた。

バスは午前9時から午後6時10分まで、30分ごとに運行。30カ所の人気の観光名所を周遊し、13カ所のバス停で乗り降りできる。料金は4時間利用券が30万ドン(約1430円)、終日券が45万ドン(約2150円)、2日券が65万ドン(約3110円)。

ハノイ地方観光局によると、2017年に同市を訪れた観光客は前年比9%増の約2400万人。今年は外国人550万人を含む2540万人が見込まれている。