ホーチミン市訪問団が来日 大阪市などと観光促進で連携へ

4月6日から15日までの日程で、ホーチミン市のディン・ラー・タン市党委員会書記兼政治局員をはじめとするホーチミン市訪日団が、日本を訪れた。ホーチミン市への日本企業の投資促進やインフラ整備、人材育成の支援獲得などが目的で、東京、名古屋、大阪などを積極的に訪問して交流を深めた。

写真㊤=ディン・ラー・タン・ホーチミン市党委書記をはじめとする訪日団ら
一行には、ホーチミン市人民委員会のレー・タイン・リエン第一副委員長、同市観光局のラ・コック・カン副局長、観光促進センターのレ・チオン・ヒエン・ホア所長や各機関の代表者、企業関係者らが同行した。

ベトナムと日本の関係は、長年の友好関係を背景として観光業界や企業、貿易などの関係でも好調。ホーチミン市と日本の間では、特に観光面で良い結果を達成しており、特に、2016年9月に格安航空会社のバニラエアが東京からホーチミン市への直行便を開業したことを契機に大きく発展している。

具体的には、日本人観光客は、国別で見たホーチミン市を訪れる外国人観光客で常にトップ3位にランクイン。また、2016年に同市を訪れた日本人観光客は2015年に比べて8%増加して37万7039人となり、ベトナムを訪れる日本人観光客の51%を占める重要度だという。

今後、両国の観光開発と相互往来をさらに強化するために、ホーチミン市は今後、同市や周辺部の観光情報を積極的に日本に向けて発信するイベントなどを行う予定。また、これに伴い、同市と日本の長野県、大阪市との間で、観光開発に関する合意書を締結した。

今回の訪日は、両国の強固な友好関係を記念するという意味でも意義深い。2017年は、ホーチミンと大阪両市の協力関係締結から20年、日本とベトナム両国の外交関係樹立から45周年の記念の年にあたるからだ。

タン党書記らは訪日の期間中、貿易や投資、観光での相互往来などを促進したほか、ホーチミン市のイメージを積極的にPR。各地で経済提携推進セミナーなどを開催したほか、同市から訪日する企業団と日本企業のビジネス交流会も催した。また、新幹線やハイテク農業の施設なども視察しており、日本の関連企業からホーチミン市のビジネスへの投資を誘致する機会としても期待されている。