世界的なゴルフの聖地に ハイフォン市が観光の柱に

ハイフォン市が、ゴルフ観光に力を入れている。美しい自然景観に恵まれ、国内外からのアクセスもよい同市には毎年多くのゴルフファンがやってくる。こうした人気を追い風に、政府が進める観光開発戦略2030に沿って、観光の目玉商品としてテコ入れしていく考えだ。気候的にも年間を通してプレーできることから、国際的なトーナメントの開催地としても売り出していく。

写真㊤=ハイフォン市には、ゴルフを目的に国内外から多くの観光客が訪れる

同市人民委員会のレ・カク・ナム副委員長は、このほど開かれたセミナーで「ヨットを目的とするスポーツツーリズムから農村観光まで、ハイフォンでは今、多様な商品が生まれている。中でもグルメとゴルフは、大きな柱だ」と強調した。

北部を代表する港湾都市で、陸海空のアクセスが充実。国内各地、さらに世界中への移動も非常に便利という点も大きな強みだ。「一大ゴルフ市場である韓国や日本から近い」(ナム副委員長)という立地もある。

現在、ハイフォンには、ソノベル・ハイフォン(27ホール)△ヴィンパール・ゴルフ・ハイフォン(36ホール)△BRGルビーツリー(18 ホール)△ドラゴン・ゴルフ・リンクス(18 ホール)の4つの国際標準ゴルフコースがある。


国際標準ゴルフコースの1つ、ドラゴン・ゴルフ・リンクス(Dragon Golf Links)

いずれも幅広い層のゴルファーに対応できる大型プロゴルフコースで、年間を通して一定数の富裕な観光客がやってくる。これらに加えて、アンラオ地区のサクラ・ゴルフコースとカットバ島のスアンダム・ゴルフコースの2カ所も近くオープンする予定だ。

ベトナム国家観光局のグエン・チュン・カイン局長は、「変化に富む地形や長い海岸線、美しい景観、熱帯気候で年中陽光にあふれるベトナムは、今やアジアの理想的なゴルフ天国と考えられている」とアピールする。


ヴィンパール・ゴルフ・ハイフォンで開催されたナショナル・ゴルフ。チャンピオンシップ2023

ベトナムゴルフ・ツーリズム協会のファム・タン・トリ常任副会長は、「われわれは、ハイフォンを中部地域のゴルフ観光地に並ぶゴルフ名所になるようにしていきたい」と意気込む。

市観光局のヴ・フイ・チュオン副局長も「たとえば、旅行代理店がゴルフ観光の商品をラインアップできるようにするなどの支援計画をまとめたい。理想は、ゴルフだけでなく、他の観光も組み合わせて体験してもらえるような観光地になることだ」と話した。