フエで「古都フェスティバル2018」開催へ 文化遺産を世界へ発信

ベトナム中部の都市フエで、伝統の文化などを国内外に発信する「古都フェスティバル2018」が、来年4月27日~5月2日、フエ市内で開催されることになった。2000年から2年間ごとに行われてきたイベントで、10回目の今回は「古都の文化遺産の統合と発展」と題し、さまざまなプログラムが企画されている。

写真㊤=ユネスコ文化遺産に承認されている「ニャニャック・クンディン・フエ」の伝統的な歌と踊り

フェスティバルの開催を発表したトゥアティエン・フエ省人民委員会のグエン・ズン副主席によると、2018年に開催される第10回目の古都フエフェスティバルのテーマは「千年の文明」。前回のテーマ「フエ王朝の夜」からさらに工夫を重ね、古都フエの文化遺産を称え、ユネスコの世界文化遺産の承認25周年を記念するプログラムとなっている。

トゥアティエン=フエ省とフエ市では、「古都フエの建造物群」(1993年)と「ニャニャック・クンディン・フエ(Nhã nhạc cung đình Huế)」という日本の雅楽のもととされる伝統的宮廷音楽(2003年)がユネスコに文化遺産に承認されている。このほかにも、「グエン王朝の木版」、「グエン王朝文書」、「フエの王宮建築」などの文化財も誇る。

プログラムとしては、フエの伝統的な文化や芸術をはじめとしたベトナムの文化を世界に向けて紹介する予定。伝統歌のチャウバン歌の披露や、アオザイ祭りなど開催、「古都フエのラブソング」「フォン川の古い村」「3本の川の波」などと題した芸術プログラムが展開される。

この他、国の無形文化遺産であるフエの歌と少数民族アルオイ族のゼン刺繍なども、古都フエの色を反映する文化として、海外から訪れる観光客らに紹介する予定だという。

2018年のフェスティバルには、多くの国から20の芸術団も出演する予定。これまでの同フェスティバルの成功を確定し、フエ独特の文化をはじめ、ベトナムの多様な文化の紹介や千年の文明のイメージを海外に紹介できるチャンスと言えそうで、ベトナムの平和や改善、国際統合などを世界に向けて発信していく。