メコンデルタ地方、新型コロナ影響も輸出微増

2020年第1四半期の貿易動向について、メコンデルタの多くの省は、新型コロナウイルスによる対外貿易の停滞により目標を達成できなかったものの、昨年同時期に比べて輸出はわずかに増加した。

例えば、カントー市の輸出額は4億2960万ドル(約457億円)で、前年同期より0.3%増加した。また、アンザン省の輸出額は2億1731万ドル(約231億円)で2.6%の増加。ハウザン省の対外貿易額は、約1億9870万ドル(約211億円)で、こちらも4.49%アップした。

アンザン省商工局のドアン・ミン・チエット副局長は、「わずかであるが輸出が増加したことは、パンデミックの状況下では素晴らしい成果だ」と述べた。

同局のデータによると、第1四半期に、コメを12万7540トン(6452万ドル相当、約69億円)輸出したが、前年同期比で輸出量は2.03%、輸出額は1.29%増加した。また、冷凍水産物の輸出量は2万9500トン、輸出額は7112万ドル(約76億円)に達し、輸出量は1.72%、輸出額は2.18%増加した。冷凍の野菜・果物の輸出量は1.19%増の2130トン、輸出額は2.86%増の360万ドル(約3億8000万円)だった。繊維・衣料品の輸出は、3.37%増の3101万ドル(約33億円)に達した。

商工局は、商工省傘下のベトナム貿易振興庁(VIETRADE)や海外のベトナム貿易事務所が、地域企業の海外市場での貿易促進を支援することを求めている。同局は、パンデミックの影響を大きく受けている中国に代わって新しい市場を探すために、輸出業者のニーズや課題を調査し、業者の市場拡大、商品の多様化やサプライチェーンの再構築を支援する。

チエット副局長は、「シンガポールのベトナム貿易事務所は、同国の水産物やコメ企業の代表団をアンザン省に派遣し、省内の輸出業者と会合を開くことに合意した」と述べた。また、日本のベトナム貿易事務所は、アンザン省が日本の輸出ショールームで試作品やカタログを紹介するための支援を行うことに合意した。