フン王信仰を描く短編映画、越・英2か国語で放映=フート省など制作

ベトナム北部のフート省は、フン寺歴史遺跡とその信仰を紹介し、普及させるための短編映画「Den Hung - Linh Thieng Nguon Coi(英題:Hung Kings Temple - The Sacred Homeland)」を放映する。ベトナム語と英語の2か国語で作られ、放映時間は10分間。映画は同省とフン寺歴史遺跡、ペトロベトナムガス社によって制作された。

写真㊤=フート省は記念式典で、フン寺歴史遺跡の短編映画を紹介した(VNA)

映画は、ベトナムに古くから伝わる信仰や慣習を描き、視聴者は国の輝かしい歴史をより深く学ぶことができる。来る旧正月に、ベトナムの声放送局(Voice of Vietnam Television)、ニャンザンテレビ(People’s Television)、ベトナム・マルチメディア(Vietnam Multimedia Corporation Television)で放映される。先祖代々の記念行事や、旧暦3月10日のフン王祭りでの慣習が紹介される。

伝説によると、ラック・ロン・クアン(竜王)とその妻、オー・コーは100人の男の子をもうけたが、そのうち50人は母親とともに山に住み、残りの子は父親が海へ連れて行った。母親についていった長男は、今のフート省のフォンチャウに住み着き、フン王としてバンラン(文郎)国を建国。バンラン国はベトナムの歴史上、最初の国家であり、フン王による統治は第18代まで続いたとされる。

フン王を崇拝する慣習は12世紀に始まり、1470年のレ・タイン・トン王の時代に公式行事となった。以降、フン王の功績を称える儀式が各地で行われている。また、このフン王信仰は2012年に、ユネスコの無形文化遺産にも登録された。