ベトナムを「食文化が楽しめる旅先」世界1位に 来年3月ホーチミン市でイベント開催へ

ベトナムレストラン協会(RAV)は、ベトナム食文化協会(VCCA)と協力し、来年3月5日、ホーチミン市で食をテーマとしたイベント「アジアフード&ビバレッジサミット2020」を開催すると、記者会見を開き発表した。「飲食を目的とした旅行先」の分野で、ベトナムを世界1にすることがねらいだという。

ハノイ、ホーチミン、ダナンの3大都市を中心に、ベトナムの飲食業界は発展を続けており、過去5年間でレストランや喫茶店、バーなどが飛躍的に増加した。外食産業市場は多くの投資の誘致に成功している。

この飲食業の発展は、近年の目覚ましい観光業の飛躍に伴うもので、同時にベトナムを訪れる消費者に多様で魅力的な食の提供を実現している。

「アジアフード&ビバレッジサミット2020」は、この分野をさらに盛り立てようと、レストラン経営者、料理研究家、ベトナム料理の調理人、さらには食品加工会社、農産物の生産者、スーパーや小売店などの流通企業が参加する。同イベントはまた、2020年度のベトナムのアセアン議長国就任を歓迎するイベントの一環とされており、アセアン諸国へのPRの機会にもする。

ベトナム観光総局によると、近年のベトナムの観光促進は目覚ましく、外国人観光客数は2015年の年間790万人から、2018年には1550万人まで倍増。この期間の観光客の平均年間増加率は約25%と右肩上がりを続けており、世界観光機関(UNWTO)がベトナムを「最も観光分野の成長が著しい国」と認定している。

なかでもベトナム料理は、文化や自然などとともに、世界的にも注目が高まっている観光要素のひとつ。海外から訪れる観光客にとって、旅の重要な楽しみのひとつとなっていることから業界を挙げて、盛り上げていく機運が高まっている。世界の観光地の魅力を競う「ワールド・トラベル・アワード(WTA)」でも今年、ベトナムは「飲食を楽しめる観光地」部門でノミネートされており、今後旅行業界と飲食業界が協力し、この分野で世界一を目指すという。