「ランの花の川」でエコツーリズム カインホア省

カインホア省ニンホア区ニンフー村にあるツー・シ川は、豊かなランの花の群生から、別名「ランの花の川」として名高い。一帯では、周辺の観光地への訪問と合わせて、自然や花を楽しむエコツーリズムが注目を集める。

ツー・シ川はホンへオ山脈の中、美しいビーチで知られるリゾート、ニャチャン市の北方約18キロメートルにある。川は全長6キロメートル。多くの小さい支流から成り、激しい流れでニャフ湾に注ぐ。

ニャフ湾とホンへオ山脈の間には平野が広がっており、一帯の観光では山、平野、海の3種類の地形が楽しめ、エコツーリズムには絶好の場所だ。

特に、川の両岸には森林が豊かに生い茂り、花が咲き乱れる。とりわけ種類が豊富なのがランの花だ。めずらしい野生の品種のランに出会えるこの場所は、ランの愛好家にとっても満足のいく旅になることだろう。

海抜約700メートルのホンヘオ山は、たくさんある滝の形状が美しい。最も高低差のある滝は、高さが350メートルもある。そんな自然の景観や森林、川、湾、砂州で過ごす旅は、海外からも多くの観光客をひきつける。キャンプファイヤーをしたり、軽いお酒を飲みながら歌や音楽を聴いたりするのも、旅のだいご味ではないだろうか。

 

観光客誘致へ 整備も進む
ニャチャンの海の美しさを楽しんだあとは、観光客らは鮮やかなブルーの川など、自然が作り出した神秘的な造形美やランの花を堪能することができる。観光客の誘致と、そのための観光整備も進んでいる。例えば、高さ約700メートルのホンヘオ山も、山歩きが楽しめるように452の石段が作られた。また、動物園などの施設も作られている。

食事は多彩なベトナム料理を集め、観光客を満足させる。600人を収容できる大規模レストラン「フォンラン」もある。

一帯の観光開発やランの収集・保護などには、ロンフー旅行社などが投資している。投資開発後、ランの花の川では、国内の観光客はもちろん、海外からも多くの観光客を集めるようになった。数千人規模で海外からの観光客を迎えている旅行会社もあるといい、地元では将来の発展にも期待がふくらんでいる。