ツキノワグマ2頭を保護 台所の檻で20年間飼育

ビンズオン省のディアーンの民家で20年にわたって飼育されていたツキノワグマ2頭が、タムダオ国立公園のベトナムクマ保護センターに保護された。

写真㊤=檻に入れられた120㌔のオス「クライド」

ボニーとクライドと命名された2頭のクマは、マイクロチップが埋め込まれ、台所の壁で区切られた別々の檻に入れられていた。ビンズオン森林保護局はかねてから飼い主の高齢者に、同センターに引き渡すよううながしてきた。

メスのボニーは、約150㌔で、胆嚢の異常や右後足の切断、左後足の負傷などの健康上の問題を抱えていた。120㌔のオス、クライドもいくぶんましながら検査の結果、胆嚢の異常が見つかった。
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クマの胆嚢は、伝統医療の薬として珍重されている。このため、ベトナムではしばしば胆嚢を目当てにクマが捕獲されてきたが、2005年に胆嚢目当ての捕獲が法律で禁止された。以来、同省では、48頭のクマが保護されている。